しい言葉をもちい
が進捗《しんちょく》して今後の行動方針がまとまりだしたことを祝福した。中世の奇怪な書体による通信が、何者の手によって認《したた》められたかはともかくとして、殲滅せねばならぬ〈カーウィン〉なる男が、顎ひげと黒眼鏡の怪人物にほかならぬことは明白と思われた。チャールズもこの人物をいたく恐れて、射殺してその死体を酸で溶解するのが喫緊事《きっきんじ》だと、最後の手紙で訴えている。そしてアレンは、中欧に在住する呪術師たちからカーウィンの名で手紙を受けとり、彼自身過去の降神術者の化身をもって任じている。それが、いままた新しく筆者不明の通信が現われ、〈カーウィン〉を殺すべし、その遣骸を酸にて融かせと命じている。これは明らかに偶然の符合でなく、ましてや、作為によるいたずらとは考えられぬ。しかもアレンは、ハッチンソンなる男の勧めで、ウォード青年の殺害を計画していたではないか。いうまでもないことだが、地下の洞窟内で受けとった通信は、顎ひげの怪人の目に触れるわけもない。しかし、この通信の文言からしても、すでにアレンが、チャールズ青年の処置を考えていることは明白だった。青年の心に疑念が生じたとみるや、即座にこれを抹殺し去るのが、彼らの計画の一部であったからであろう。そして疑いもなく、アレンは青年の挙動に警戒の目をそそいでいる。目下のところ、彼らが実行行為に着手していないにせよ、一刻を争ってかの怪人物を、チャールズ・ウォードに危害を加えることのできぬ場所に拘禁する必要があろう。
その午後、この奇怪な事件の解決のため、唯一の情報源である青年の口から、なんらかの曙光を見出そうとして、父親と医師とは、湾内の小島上の病院にチャールズ・ウォードを訪問した。ウィレット医師が簡潔ながら厳粛な口調で、昨日の経験を青年に語った。そして、彼の話に青年がどのような反応を示すか、もし顔色を変えるようなことがあれば、彼らの推察にあやまりはなく、事件の真相を掴めるものと、相手の様子を見守った。話の効果をあげるべく、可能なかぎり激て、地下の洞窟内に、石の蓋をした竪坑を発見したところまで経験談をすすめたが、青年にたじろぐ気配はなく、表情は微動もしなかった。ウィレットはいったん、口をつぐんだ。そして、ふたたび声をはりあげ、坑の底のものがいかに烈しい飢えに苦しんでいるかを語り、青年の残虐な非人間性を責めたてた。しかし、医師はかえって慄然とさせられた。非難の返事に、せせら笑いがもどってきたからだ。いまはチャールズも、地下に洞窟など存在しないとの言い遁れは無益と感じたのか、医師の追及に立ち向かうに、辛辣な冷笑をもってすることに肚をきめた様子で、しわがれた声で、さも愉快げに笑いのけるのだった。それからPretty renew 旺角、急に声を低めて語りだした。喉の詰まったようなその声が、言葉の含む怖ろしさを倍加した。「むろんやつらは、食べさせれば食べる。しかし、そんな必要があるものか! この問題は、あなたの理解をはるかに超えておる! ひと月、食糧をあたえずにおいたと責めておられるが、ひと月とは、話が小さすぎる。よろしいか、あなたの非難は、百五十年以前の愚か者、あわれなホイップルに向けられるべきだQV嬰兒沐浴油! ひとりよがりの騒ぎを起こして、農場内の全員を